査定金額だけで仲介を依頼する不動産業者を選ぶのは危険【売却体験インタビュー】

 

30代の時に新築マンションを購入

ー「今日は、前田さんがマンションを売却されたときのお話しをうかがわせて頂きます。まずは、売却されたマンションのことから伺ってよろしいですか?」
はい、マンションは私が30代の時に新築で購入した3LDKのマンションでした。駅からは歩いて15分とちょっと距離があったんですが、新築できれいな広いマンションでした。中央線沿だったのですが、新宿から25分とそう遠くない距離でした。

 

ー「マンションの周りの環境はどうでした?」
駅前は、飲食店、百貨店、大型家電量販店、シネコンが建ち並び、人があふれていましたが、駅から15分歩いた私のマンションは、住宅街の近くで、静かな場所でした。普段の買い物は、スーパーには自転車でないとちょっと遠く、やや不便でしたね。ホームセンターやドラッグ・ストアに買い物に行くときは自動車でした。日用品をホームセンターに買いに行くときは、休みの日に、私が車を運転して妻と一緒に買い物に行っていました。マンションの部屋が5階だったので、たくさん買い物をすると、駐車場から部屋まで買い物の荷物を運ぶのがちょっと大変でした。エレベーターが1台しかなかったので、他の人が使っているとちょっとイライラしたり(笑)。でもマンションは、気に入っていましたよ。周りが静かな場所だったし、駅前に行けばいろんなお店がありましたから。自動車で買い物に行ったりしていましたが、不便とはあまり思いませんでしたね。

 

ー「マンションの周りは静かだけれど、駅前は繁華街だったのですね。」
ええ、ちょうどマンションを購入した頃からいろいろお店や商業施設が増えたんです。大きな駅ビルも出来て、駅の反対側では再開発がちょうど始まるところでした。マンションを買うときには、駅前がこんなに賑やかになるとは思いませんでした。いまでもちょっとビックリしています。駅前が賑やかなわりには、マンションがある場所は静かで、落ち着いた生活が出来ました。駅前の賑やかさからは想像できないような静かな場所でしたね。だから、とても気に入っていましたよ。マンション自体も新築できれいでしたし。妻は、買い物がちょっと大変だったようですけどね。

 

転勤が決まり売却を決意

ー「マンションを気に入っていらしていたのですね。でも、売却されることになるのですよね。」
はい、気に入っていたマンションなんですが、地方に転勤が決まりまして。すぐに東京に戻れるんだったら、賃貸にして人に貸そうかとも思ったんですが、会社の方にそれとなく聞いてみても、いつ東京に戻れるかはっきりしないんですよ。すぐ東京に戻れるのなら賃貸でもいいんですけど、いつ東京に戻れるか分からないんじゃ賃貸にしても管理とか大変なだけだろうなと思って、売却することにしたんです。

 

ー「転勤になったのですね。お子様は?」
子供はちょうど前の年に実家を出て、一人暮らしを始めたんですよ。子供がいたら単身赴任も考えたんですけどね。それに、いつ東京に戻れるか分からないから、妻も一緒に行くって言うもんですから、夫婦2人で引っ越すことにしたんです。

 

ー「転勤先にご夫婦で引っ越されて、マンションは売却することになったのですね。」
そうです。気に入っていたマンションなので、このマンションでゆったり老後を過ごすのかなとも思っていたんですが、売却することにしました。気に入っていたマンションなので売却するのは惜しかったんですけどね。いつ、東京に戻れるか分からない転勤じゃ、仕方有りませんでした。

 

一番高い査定金額の不動産会社に売却を依頼

ー「マンションの売却は、具体的にはどうされたのですか?」
転勤まで少し時間がありましたから、できれば、転勤前に売却してしまいたかったんですよ。だから、すぐ不動産会社に査定を申し込みました。3つほどの不動産会社に査定をお願いして、そのなかの一番査定額の高かった不動産会社に売却をお願いしました。

 

ー「不動産会社はどうやって見つけられたのですか?」
ひとつの会社は、新聞の折り込みチラシがちょうど入っていたんで、チラシを見て電話しました。あとの2つの会社はインターネットで、中古マンションの仲介をしている不動産会社を探しました。

 

ー「そのなかで、査定額が高かった不動産会社に仲介を頼まれたのですね。」
はい、査定の金額はあまり違わなかったんですが、気に入っているマンションですから、すこしでも高く売れればいいなと思いまして、一番査定の高かった不動産会社に売却を頼みました。

 

ー「それは、新聞の折り込みチラシが入っていた会社ですか?」
いえ、インターネットで調べた不動産会社です。その時は気がつかなかったのですが、今から思えば失敗だったなぁと思っています。

 

しかし不動産業者の動きは鈍かった

 

ー「なにか、あったのですか?」
インターネットで調べた不動産会社は、売却を頼んだ不動産会社のことですけど、マンションから遠かったんですよ。中央線沿線にはあるんですが、遠かったんです。

 

ー「査定が一番高かったから売却を頼んだ不動産会社が、マンションから遠かったのですか?」
はい、同じ沿線だからいいだろうと思って、売却を頼んだんですが、どうも会社から遠すぎたようで、マンションがなかなか売れなかったんです。

 

ー「遠いから、不動産会社が積極的に販売してくれなかったということですか?」
ええ、はっきりとはわからないんですが、そうみたいなんです。どうも、積極的に販売してくれたようには思えないんですよ。会社から遠いからか、内見の人を連れてくるのは他の不動産会社の営業の人ばかりで、売却を頼んだ会社の人が内見の人を連れてくることも有りませんでしたし。

 

ー「そうですか。不動産会社も営業エリアみたいなものがありますものね。営業エリアから外れていたってことでしょうね。」
おそらく、そうだったんだと思います。営業エリアの外だったんでしょうね。自分のところのお客さんで、私のマンションを見たいという人はいなかったんでしょう、内見にくるのは別の不動産会社が連れてくる人ばかりでしたから。

 

ー「それで、すぐには売れなかったのですね。」
はい、結局3ヶ月経っても売れませんでした。売買契約とか、決済とか有るじゃないですか、だから転勤で引っ越す前に売却したかったんですが、間に合いませんでした。

3か月後に別の不動産会社に変更を決意

ー「3ヶ月経って売れなくて、それでどうされたのですか?」
3ヶ月で、ちょうど仲介の契約が更新になるのを機に、別の不動産会社に仲介をお願いしました。

 

ー「今度は、近くの不動産会社にされたのですか?」
はい、新聞に折り込みチラシが入っていた、隣の駅前にある不動産会社に頼みました。隣の駅だし、新聞の折り込みチラシが入るくらいだから、今度は営業エリア内に間違いないだろうって。

変更後すぐにマンションが売れる

ー「近くの不動産会社に売却を頼まれて、どうでした?」
はい、仲介を頼んで2週間ほどで売れました。初めの不動産会社は3ヶ月経っても売れなかったのに、嘘みたいです。やはり、地元の不動産会社だけあって、内見したいっていう人も多かったようです。

 

業者選びは査定金額が高いという理由だけで判断は出来ない

ー「今回、前田さんはマンションを売却されたわけですが、どうです?こうすればもっとよかったとかありますか?」
はい、査定額が高いという理由だけで、遠くの不動産会社に仲介を頼んだのは失敗だったと思います。不動産会社には、営業エリアがあるということを身をもって体験しました。インターネットでみつけた不動産会社に売却を頼むよりも、近くの不動産会社に頼んだ方が結果的にはスムーズに売却できましたからね。同じ沿線だからいいだろうと思ったのですが、違いましたね。次回マンションを売却するというようなことがあれば、遠くの不動産会社より、近くの不動産会社に頼みたいと思います。

 

ー「前田さん、今日は貴重なお話しをありがとう御座いました。」

いえ、こちらこそありがとう御座いました。

 

注:こちらの売却体験談はスマート買取の体験談ではなく、マンション売買のご経験者にお伺いした内容です。

 

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