汚い部屋のマンションをそのまま売るのは大変。リフォーム検討もひとつの選択肢【売却体験インタビュー】

マンション売却の理由

ー「今日は、マンションを売却されたときのお話しを伺わせて頂きますね。どうして売却されたのか、その辺りからお話し頂けますか?」
「20年前に購入したマンションなんですが、購入当時は子供も2人いたんですよ。夫婦2人と子供2人で3LDKのマンションに住んでいたんです。家族4人で住むにはちょうどいい広さだったんですが、マンションを購入するとき資金に余裕がなかったんで、駅からちょっと遠いマンションしか買えなかったんですよ。駅も遠いし、商店街もないような立地で、ちょっと不便で、特に妻は買い物に苦労していたようです。」

 

ー「マンションの立地があまりよくなかったのですね。」
「はい。立地があまりよくなかったかわりに、部屋は広かったんですが、私も退職し、2人の子供も社会人になって家を出て、妻と二人きりの生活になると、部屋が広すぎるようになったんですよ。広いよりも、もっと駅に近くて、商店街にも近くて、そんなマンションの方が生活しやすいなあって、思うようになったんです。」

 

ー「それで、マンションを買い換えようということになったんですね。」
「そうなんです。退職金も出て、資金にも余裕があったんで、いっそ買い換えようかって妻と相談して、買い換えることはすぐに決まりました。ただ、希望通りの物件がなかなかなくて、雑誌も買ってみましたし、現地にも足を運んでみたりしたんですが、ピンとくるものがなくて。」

 

参考:「買い替え」の際のマンション売却は計画的に行う必要がある

住み替え先のマンション探し

ー「新しいマンションは、かなり探されたんですか?」
「ええ、ずいぶん探しましたね。京王線や、小田急、中央線沿いの物件は全部見たっていうと大げさですが、そのくらい見て回りました。タワーマンションと言われるようなマンションも見ましたよ。確かに眺望がよくて、魅力的ではあったんですが、私たちの年になると、なんかこう落ち着かないって言うか、もうちょっとのんびりした感じで住めるマンションの方がいいなあって。」

 

ー「探されたのは、新築のマンションですか?」
「はい、新築を中心に探しました。中古でもよかったんですが、どうせなら新築がいいかなって。子供たちが将来相続するとしても、あんまり古いマンションじゃあ処分にも困るんじゃないかって思ったりしたんですよ。それに、新築のマンションを見て回ってたら、なんとなく気分が新築になっちゃいまして。中古にしておけばもっと早く見つかったかもしれませんね。」

新築マンションの購入を決断

ー「最終的には、希望に合う新築のマンションは見つかりましたか?」
「はい。新聞の折り込み広告を見ていたら、最寄り駅の駅前に新築マンションが建つっていうチラシがあったんです。駅に近いし、買い物は駅前の商店街に近いし、公園も近くにあって、なにより最寄り駅の駅前なんで、長年住んだこのマンションから遠くなくて、土地勘もある。知らない街じゃないからなにより安心で、希望にぴったりでした。モデルルームももう出来てたんですが、ちょっと離れた場所だったんで気がつかなかったんですよ。夫婦であわててモデルルームに行きましたよ。そうしたら、担当の方が親切にしてくださって、すぐに契約になりました。」

住み替え先に入居してから、元のマンションを売ることに

ー「住んでらっしゃったマンションの方はどうされたんですか?」
「マンション完成まで少し時間があったんで、新しいマンションが出来て、引っ越しが終わってから売りに出すことにしたんです。まだ住んでるのにマンションを売りに出したら、買いたいって人が見に来るでしょ。住んでるところに、知らない人が見に来るっていうのもちょっと抵抗がありましたし。」

 

ー「古いマンションはそのままで、新しいマンションに入居されたんですね。」
「はい。新しいマンションに入居するまで、6ヶ月かかったんですが、マンションの完成が待ち遠しくて、待ち遠しくて。妻はまだマンションが出来ていないのに、新しいカーテンを買ったりしてました。新しいテーブルとイスなんかも買うとか買わないとか、子供がはしゃぐように、浮かれていましたね。」

 

ー「新しいマンションの入居はスムーズにいきましたか?」
「ええ、入居が可能になった当日に引っ越ししたので、他の入居者の引っ越しと重なって、ちょっとドタバタしましたが、スムーズでしたね。しばらくは段ボール箱に囲まれての生活でしたが、しばらくは自分の家だって感じがしなかったですね。荷物の整理がだんだんと終わり、隣の部屋の方とか、同じマンションの人と知り合いになってきて、やっと自分の家だって感じがしてきました。」

元のマンションの売却を開始

ー「古い方のマンションはどうされました?」
「家具とか全部なくなって、空っぽの状態で売りに出しました。不動産会社3社ほどに査定してもらって、あまり額が違わなかったんですが、真ん中の金額だった不動産会社に売却を頼みました。」

参考:マンション買取の査定は複数の業者に依頼をする方が良い

 

ー「すぐに売れたんですか?」
「いえ、それがなかなか売れなかったんですよ。新しいマンションじゃないし、立地もよくないから、高く売れるとは初めから考えてなくて、査定も決して高い金額じゃなかったから、妥当な値段だろうから、しばらくすれば売れるんだろうと思っていたんですが、2ヶ月経っても、3ヶ月経っても、一向に売れない。」

 

ー「マンションを見に来る購入希望の方はいたんですか?」
「不動産会社に鍵を預けていたので、はっきりとは分からないんですが、週に1~2組くらいは部屋の中を見ていたようです。」

 

ー「でも、売れなかったんですね。」
「はい。そのうち売れるだろうと思ってたら、いつの間にか半年経っちゃっいまして、これはやはり、何か問題があるんじゃないかと思うようになったんです。そんなに高い価格じゃないのに、売れないわけですから。で、不動産会社に相談してみたんです。どうして売れないんだろうかって。」

不動産会社からリフォームの提案

ー「不動産会社はなんと?」
「軽いリフォームをしたらどうかって。今の価格が高いわけじゃないけど、壁紙とか水回りがくたびれていて、実際に見に来た人の反応があまりよくないと。そんなことなら、もっと早く言ってくれればいいのにと。早速、不動産会社にリフォーム業者を紹介してもらって、言われたようにリフォームしました。住んでるときには気がつかなかったんですけど、言われてみれば、たしかに壁紙も水回りもくたびれていたんです。」

リフォームして再売り出し

「そんな大がかりじゃないんですが、壁紙と水回りをちょっとリフォームしたら、見た目の印象がガラッと変わりましたね。リフォームにお金がかかったんで、その費用をマンションの売り出し価格に上乗せして、もう一度売りに出したんです。価格がちょっと高くなるから大丈夫かなと心配だったんですが、それがあっさり買い手が決まったんですよ。もちろん売り出す前に掃除はきっちりとやってたんですが、それじゃダメだったんですね。やはり見た目の印象っていうのは大事なんだなと思いました。」

マンションの売却を通して感じたこと

上田さんは、今回、中古マンションをそのままの状態で売り出したのですが、買い手が決まりませんでした。リフォームをしたら、販売価格が高くても買い手が決まったということから、初めからリフォームして売り出していれば、もっとスムーズにマンションを売却できたと思われます。中古マンションの場合、長年の生活のあとが意外と残っているものです。リフォームにかかる費用次第では検討する価値もあると思います。しかし、あまりにも大規模なリフォームの場合は費用も高額になるので、値下げをして売却したり、いっそのこと買取を検討するのも良いのではないかと思います。

 

注:こちらの売却体験談はスマート買取の体験談ではなく、マンション売買のご経験者にお伺いした内容です。

 

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