【売却体験談】部屋に染みついたペットの臭いが原因で売れるまで時間がかかった
私は60代の主婦です。4LDKのペット可マンションを売却したときの体験をお話しします。
子供も独立したのでコンパクトな部屋への住み替えを決める
私が住んでいたのは、4LDKのペット可マンションでした。マンションを購入したのは、子供が生まれるちょっと前で、長年住み慣れたマンションでした。このマンションで2人の子供を育て、主人は定年を迎えました。2人の子供は、大学を卒業し、無事就職して、この家を出て行きました。子供がいるときには、4LDKでも狭いくらいに感じたマンションも、子供が出ていってしまうと、夫婦2人には広すぎるように感じていました。将来的に、子供たちがこのマンションに住むことは無いでしょうし、マンションがあまり古くならないうちに、もっとこぢんまりとしたマンションに住み替えようと考えました。
小型犬を2匹飼っているので、次のマンションもペット可のマンションでないと困ります。この近くにはペット可のマンションはあまりなく、新しいマンションを探すのはちょっと大変でしたが、逆に考えると、私たちが住んでいるペット可のマンションはこの辺りでは稀少で、すぐに売れるだろうと考えました。これから住みたいと新しく見つけたマンションはありますが、今住んでいるマンションが売れないと、新しい住宅ローンを組むのは難しく、まずは住んでいるマンションを売却することにしました。
住んでいるマンションの売却を準備
早速、不動産会社にマンションの査定をお願いしました。不動産会社からはAさんという営業の人がやってきました。40代後半で経験豊富そうな人でした。Aさんが言うには、この辺りではやはりペット可のマンションが少ないので、高値で売れるのではないかとのことでした。部屋の中を一通り見て回ったAさんは、暫定ですがと言い添えて、すぐその場で査定額を提示してくれました。その額は、私が思っていたよりも高い額でした。営業のAさんも印象の良い人だったので、その場で仲介をお願いしようかと思ったのですが、主人が何社か見積もりをしてもらおうということで、Aさんには、その日は一旦引き取ってもらい、他社にも査定を頼むことにしました。査定は全部で4つの不動産会社にお願いしたのですが、どの不動産会社も査定額はあまり変わらなかったので、印象のよかったAさんの会社に仲介をお願いすることにしました。
<参考>
マンションを売却したいと思ったら、まずは査定。その方法とポイントを押さえる
マンションの売り出しを開始
この辺りでは、稀少なペット可マンションということで、すぐに売れるだろうと思っていましたが、私たちのマンションはすぐには売れませんでした。平日には、マンションを探しているというご夫婦の奥さんが内見に来られ、休みの日にもう一度ご主人と一緒に内見に来られたご夫婦もありましたが、マンションを買って頂くには至りませんでした。その後、何組かの内見がありましたが、やはりマンション売却には至りませんでした。
2ヶ月経過 売れないので部屋をきれいにする
マンションを売りに出してから、2ヶ月が過ぎました。私たちのマンションはまだ売れません。ペット可の稀少なマンションのはずで、内見する人も少なくないのに売れません。何か原因があるのだろうかと考え、出来ることをしてみることにしました。まずは部屋の片付けから始めました。子供たちが使っていた部屋は、段ボールが積み上がり物置のようになっていました。主人と一緒に、いらない物を処分して荷物を減らしました。残った段ボール箱は全部押し入れに入れ、部屋をスッキリとさせました。
リビングも、古新聞や、主人が読む雑誌を整理したり、主人がゴルフでもらってきたトロフィーを処分したりしました。また、水回りを中心に、ハウスクリーニングを入れました。部屋全体がスッキリとし、部屋の印象も良くなったように思いました。その後、内見した人からは、水回りがきれいですねという言葉ももらい、これで売れるだろうと思いました。
参考:マンションの売却を成功するために行う内覧時のコツとポイント
売れない原因はペットだった
しかし、3ヶ月経ってもマンションは売れませんでした。何故売れないのか全く分かりません。この辺りでは、稀少なペット可のマンションのはずです。内見する人はいるのに売れないのだから、内見の時にまだなにか問題があるのではないかと思うようになりました。そこで、内見する人をよく観察してみることにしました。なにが問題なのか分かるかもしれないと。すると、意外な発見がありました。内見する人が部屋に入ってくるとき、ちょっと嫌な顔をするのです。そして、夫婦でぼそぼそと小声でなにか言っているのです。内見する人を何組か観察するうちに、「犬のニオイが、、、」という言葉が聞き取れました。どうやら、犬のニオイがくさいといって入る様子なのです。
ペット可マンションだからと、油断していました。住んでいると全く気にならなかったのですが、外からやってくる人にはかなり不快なニオイがしたのだと思います。それからすぐ、床を掃除し、消臭剤を置いてみたのですが、やはり内見する人は犬のニオイが気になっているようです。長年犬を室内で飼っているので、ソファーやクロス、カーテンなどあらゆる所に犬のニオイが染みついてしまっているようです。私たち夫婦は、急遽マンションを引き払い、一時的に賃貸に移り、マンションから全ての荷物を運び出しました。そして、空になったマンションのクロスを全て張り替え、ハウスクリーニングも水回りだけでなく、部屋全体をお願いして、徹底的に犬のニオイを消すことに努力しました。
ペットの臭い対策完了
一通りの対策が済んだところで、知人をマンションに呼んで、犬のニオイがしないか確認してもらいました。すると、まだ犬のニオイがするとのこと。やれることはやったつもりだったのにがっかりです。しかたがないので、ハウスクリーニングの会社に何か方法は無いか相談しました。相談したハウスクリーニングの会社では、オゾン消臭をしてみてはどうだろうかということでした。オゾン消臭というのは、オゾンを発生させる特殊な機械を部屋に設置し、オゾンの力で部屋中を消臭するというものでした。私たちはさっそくオゾン消臭をお願いしました。費用がかかりましたが、こんどは、知人からも犬のニオイはしないと、OKがでました。それにしても、どうして不動産会社のAさんは犬のニオイのことを教えてくれなかったのだろうと思ったのですが、Aさんもペット可の部屋で小型犬を飼っているとのことで、犬のニオイに気がつかなかったそうです。
ついにマンションが売れる
部屋の荷物を全て運び出し、クロスを張り替え、ハウスクリーニングし、オゾン消臭をして、犬のニオイのしなくなったマンションは、内見に来て、入り口で嫌な顔をする人はいなくなりました。そして、しばらくしてマンションは無事に売れることになりました。
マンションの売却体験を通して感じたこと
今回マンションがすぐに売れなかったのは、犬のニオイが部屋に染みついていたことが原因でした。ペット可のマンションだから、飼っている犬のニオイが原因で売れないなどとは夢にも思っていませんでした。しかも、住んでいて全く気にならないニオイが、外から来た人にとってそれほど嫌なニオイだったとは正直驚きました。室内で犬を飼っているから、多少はニオイがあるかもしれないとは思っていたのですが、住んでいる私たちが思っているよりはるかに強いニオイだったのでしょう。
ペット可のマンションだから多少のニオイはしても平気だろうと、油断していた私たち夫婦の考えは大失敗でした。もう少し早く犬のニオイに気がついていれば、マンション売却はもっとスムーズにいっただろうと思います。
注:こちらの売却体験談はスマート買取の体験談ではなく、マンション売買のご経験者にお伺いした内容です。
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