【売却体験談】住宅ローンの支払いが厳しくなりマンションを売却しました

私は都内の小さな印刷会社勤務の40代のサラリーマンです。今回、ローンの支払いが苦しくなって、マンションを手放した時の体験をお話しします。

無理してマンションを購入

私たち夫婦は、20代半ばで結婚し、すぐに子供に恵まれました。賃貸マンションに住んでいたのですが、子供がつたい歩きを始めた頃、ローンを組んでマンションを購入しました。通勤には1時間ほどかかる場所でしたが、近所には子供が遊べる公園が有り、大型スーパーも比較的近くにあり、子供を育てながら暮らすのには、とてもよい環境のマンションでした。私の勤務先は、都内にある小さな印刷会社でしたので、給料もあまりよいわけでもなく、預貯金もほとんどありませんでしたので、ちょっと無理をしてローンを組みました。

 

賃貸マンションで、毎月高い家賃を払うのももったいないという思いが強かったので、妻もマンション購入には賛成でした。ローンは、当時住んでいた賃貸マンションの家賃と同額程度の支払いになるようにしました。これくらいだったら払えるだろうっという金額です。ただ、それだと完済が35年を超えてしまうので、ボーナス併用でローンを組みました。今になって思うのは、ボーナス併用にしたのが失敗だったかもしれません。

収入の減少でローンの支払いがきつくなる

マンションを購入したときは、まだ電子書籍とか一般的でない頃で、うちの印刷会社にも本の印刷製本という仕事の依頼がたくさんありました。ボーナスもそれなりの額がきちんと出て、マンションのローンの返済は順調でした。なにより、自分たちの家だというのがうれしくて、ローンの返済も苦に感じることはありませんでした。

 

ところが、3年ほど前から事態が急変しました。電子書籍が増えたせいなのか、本の印刷製本という仕事が激減したのです。うちの会社は本の印刷製本を主にしていたので、すぐに会社の業績も悪化し、毎月の給料は出るものの、ボーナスの額が激減したのです。すぐにローンの返済が苦しくなりました。毎月の返済はできるのですが、ボーナス月の返済が大変になってしまったんです。ボーナスがほとんど期待出来なくなり、それからはボーナス月の返済分は毎月の給料から工面しなくてはならなくなりました。ボーナス月の返済は本当に大変で、これだったら賃貸に住んでいた方が良かったと、妻に泣かれたこともありました。その後も会社の業績は振るわず、ボーナスが全くあてにならないような状態が続きました。

支払いが限界になりマンションを売却することにした

ボーナスがほとんど出なくなってから2年半、ローンの返済は苦しくなる一方で、妻と相談してマンションを売ることにしました。夢のマイホームだったのに、天地がひっくり返ったような気分でした。これから、子供の教育費もかかるし、とにかくローンの支払いから逃れたい一心で売却を決めました。マンションを売った後は、賃貸に移ろうと思っていたのですが、賃貸を借りて家賃とローンの両方を払える見込みもないので、マンションが売れてから賃貸に引っ越すことにしました。

 

参考:不動産売却の最終手段?競売とは何か

3社に査定を依頼

早速、不動産会社にマンションの査定を申し込みました。3社ほどに査定を申し込んで、査定は3社ともほぼ同じだったので、査定をしてくれた営業の人が親切だった不動産会社に仲介を依頼しました。査定額は幸いにも、ローンの残債をきれいに精算できる金額でした。仲介を頼んだ不動産会社の営業の人は親切で、こちらの事情を全部くみとって、出来るだけ早く売りましょうと言ってくれました。

参考:マンション買取の査定は複数の業者に依頼をする方が良い

マンションの売出しスタート

マンションを売りに出してから、すぐにマンションの中を見たいという購入希望者が現れました。マンションを見たいという人は、不動産会社の営業の人と一緒に、日曜日の午後にやってきました。30代半ばくらいの夫婦で、まだ小さいお子さんがいるとのことでした。近くに公園もあるし、大型スーパーもあるという立地がとても気に入っているようでしたが、購入には至りませんでした。その後も休みの日ごと、ときには平日にもマンションを見たいという人はやってきましたが購入には至りませんでした。

 

内見は多いのに売れない状況が続く

わたしは、とにかく早く売りたかったので、多少の値下げには応じるつもりだったのですが、そこまで至りませんでした。マンションを見たいという人は多いのに、一向に売れないのは何故なのか、価格が高すぎるのだろうかと思ったりしました。マンションを見に来た人は、皆一様に立地は気に入っているようだったので、部屋に問題があるのだろうか。早く売りたいという気持ちが強かったので、売れない理由をいろいろ想像して悩みました。子供は、毎週休みの日になると知らない人がマンションを見に来るのが嫌で、休みの日にはいつもどこかへ出かけるようになっていました。妻も、毎週のようにマンションを見に来る人がいるのに売却が決まらず、ちょっと疲れているようでした。

部屋を整理して、ハウスクリーニングをいれる

マンションが売れずに、半年が経ってしまいました。そろそろ売れないとまたボーナス月の返済が来てしまうと、さすがに焦りました。何故売れないのか、価格が高すぎるのかと、不動産会社の営業の人に相談することにしました。営業の人は、価格を下げれば売れるだろうけど、ローンの残債があるから価格は下げずに、マンションの中をちょっと整理してみてはどうか、出来ればハウスクリーニングも入れて水回りなんかをきれいにしてみたらどうかというアドバイスでした。

 

決して部屋が散らかっていたというわけではないのですが、言われてみるとマンションの中にはいろいろな物があふれていました。水回りも掃除はしてあるんだけれど、長年の使用で簡単には落ちない汚れがあったりして、見た目の印象がよくなかったようです。このマンションが売れたら、どのみち引っ越すわけだし、今家の中にあるけど、引越し先には持って行けない物、持って行かない物、そういう物を整理して処分することにしました。出来るだけ家の中の荷物を減らそうと妻と話しあって、随分とたくさんのいらない物を処分しました。おかげで、部屋が広く感じるようになりました。見に来る人の印象もきっと変わるだろうと思いました。それから、水回りを中心にハウスクリーニングも頼みました。台所やお風呂場、トイレがピカピカになって、新築じゃないかっていうくらいきれいになりました。やはりプロに頼むと違うんだなあと思うと同時に、これならマンションが売れるんじゃないかと思いました。

 

参考:マンションの売却を成功するために行う内覧時のコツとポイント

ついにマンションが売れる

いらない物を処分して、ハウスクリーニングを入れて、最初にマンションを見に来たのは20代後半の幸せそうな夫婦でした。もうすぐお子さんが産まれるということで、子供を遊ばせられる公園が近いというのが、とても気に入っている様子で、その日のうちに、そのご夫婦が購入することに決まりました。結局、以前は見た目の印象がよくなかったようです。マンションを見に来た人は、皆、立地はいいと感じていたようですし、価格も高すぎたわけではなかったようです。

マンションの売却を終えて感じること

時間はかかりましたが、無事マンションを売却することが出来て、今はほっとしています。残念なのは、もっと早く、いらない物を片付けて、ハウスクリーニングを入れておけばよかったということです。そうすれば、もっと早く売却が出来たのかなと思うと、悔やまれます。半年も経ってからでなく、もっと早く、不動産会社の営業の人に相談してみればよかったと思っています。私のマンション売却の失敗談でした。

 

注:こちらの売却体験談はスマート買取の体験談ではなく、マンション売買のご経験者にお伺いした内容です。

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